下腿にアザのような跡があり下肢静脈瘤と診断され、病院で4ヶ所を縛る手術を行いました。その後足のアザのような跡は消えずに、硬化療法を3回受けましたが、アザは消えないところか、増えたような気がします。 再度、治療を行った病院で診察しても、また硬化療法による注射をするだけだと思いますが・・・ このままでいいのでしょうか?
ご相談の件ですが、いくつかの理由が考えられます。
下腿のあざが静脈瘤によるものではない場合あざの原因は多数あるので、静脈瘤(正確には静脈逆流)によるものではない場合も当然あります。
もし、超音波検査や空気容積脈波といった検査をうけていなければ、静脈瘤によるものではない可能性も十分考えられます。この場合は、静脈瘤に対する治療をいくら続けても症状の改善は得られません。静脈瘤が原因だが、適切な治療ではない場合これも原因として考えられます。
静脈逆流を起こす原因には、大伏在静脈(太ももの内側から足首にかけて)と小伏在静脈(ふくらはぎの裏側の血管)、不全交通枝(足全体いたるところ)、深部静脈があります。(詳しくは下肢静脈瘤とはどんな病気?をご覧ください)
おそらく治療を受けられたのは大伏在静脈ではないかと思います。適切に血管を縛っている場合は治るはずです。治らない場合は、縛った血管が適切でない可能性があるので、残りの静脈を良く調べなければなりません。これには超音波検査が有効です。多くの場合治療ができますが、深部静脈が原因の場合は、圧迫療法というストッキングによる治療が主体となります。
いずれにしても、硬化療法自体にも危険はありますので、硬化療法を頻回に繰り返す前に詳しい検査を受けることをお勧めします。